Soundcore P40iを購入したぞ!
はじめに
約4年ぶりにワイヤレス・イヤホンを買い替えました。新たに購入したのはSoundcore P40iです。これがなかなか良く、個人的には2024年に買って良かったモノ上位に入るので、ここで紹介させていただければと思います。併せて、少し気になった点も共有します。購入の際に参考にしていただければ幸いです。
ちなみに、買い替えに前に使っていたイヤホンはSoundcore Life P2です(販売終了済み)
買い替えの理由
私はこれまで、自宅のPCではワイヤレス・イヤホン、職場のPCでは有線のイヤホンを使っていました。
イヤホンの使い分けにこだわりがあった訳ではありません。もともと使っていたLife P2はマルチポイント接続に対応しておらず、使う度にbluetoothで繋ぎなおすのが面倒だったのが理由です。
最近、古くなったせいかLife P2の片耳の電源が入らないことが増え、職場の有線のイヤホンも断線してしまい、手持ちのイヤホンが全滅してしまいました。
これらを契機に、「自宅、職場のPC両方で使えるワイヤレス・イヤホン」に買い換えようと思った訳です。
私がイヤホンに求めること
「音楽を高音質で楽しみたい」、「ゲームで音のラグ(遅延)を減らしたい」、「持ち運びが楽」等、イヤホンに求める機能は十人十色です。なので、私がどういう使い方をしたくて、どのような機能を求めていたのか、明確にしておこうと思います。
機器の切り替えが楽
今まで使っていたLife P2では、複数の機器で使う場合、その都度機器側でbluetoothで接続しなおす必要がありました。それが面倒だったので、自宅のPC・職場のPCそれぞれ別のイヤホンを使っていました。なので、可能であればマルチポイント接続対応のイヤホンが欲しかったです。最低でも、アプリ等を使っての機器の切り替えが簡単にできることが必須です。
「マルチポイント接続」が聞きなれない方は、ANKER社の解説ページを参考にしてください。
マイクがある
イヤホンのマイクは、電話やリモート会議くらいでしか使いません。なので、音質はそこまでこだわりません。マイクがあれば十分です。
そこそこの音質
家のPCでは、主にAmazon Prime VideoやYoutubeといった動画視聴、職場のPCでは主にリモート会議で使います。音楽も聞きますが、音質にそこまでこだわりはありません。100均のイヤホンのようなペラペラの音質でなければOKです。
ある程度の防水機能
私はシャワーやお風呂に入る時はイヤホンを付けません。ただ、寝ぐせを直している時に、過去に何度か洗面台にイヤホンを落としたことがあります。そのくらいで壊れては困るので、多少の防水機能は欲しいところです。
(そもそも、最近の方はお風呂場でもイヤホンを装着するのでしょうかね?勝手ながら、若い方は常に装着している印象があるので。。。)
ワイヤレス充電
これはあれば良いかなーくらいでした。手持ちのスマホ(Pixel7)がバッテリ・シェアに対応しているので、出先でバッテリが切れたときにスマホから給電できたら便利だな、くらいです。
ノイズキャンセルの切り替えが可能
基本的にノイズキャンセルは便利だと思っています。しかし、過去にインターホンを聞き逃したこともあるので、ノイズキャンセルの有・無の切り替えは可能であって欲しいです。
Soundcore P40iとは
概要
Soundcore P40iは、2024年4月に発売された、ANKER社の完全ワイヤレス・イヤホンです(ご存じの方も多いと思いますが、「Soundcore」はANKER社のオーディオ・ブランドです)。
Life P3の次世代モデルとなっています。
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2025年2月現在、公式ホームページ上の定価は7,990円(税込)です。私はセール時に10%OFFで購入しています。
Soundcoreのラインアップだと、エントリー~ミッドレンジの価格帯でしょうか。比較的安めですが、最安価の製品ではありません。音質にとことんこだわりたい方向けの価格帯ではなく、コスト・パフォーマンスを重視する方向けと言えるかと思います。
基本スペック
主なスペックは以下のとおりです。詳細は商品ページ等をご確認ください。
- ノイズキャンセル/外音取込/標準モードの切り替え可能
- Bluetooth5.3
- Google Fast Pair対応
- アプリ対応
- マルチポイント接続(2台)
- 充電短端子:USB Type-C/ワイヤレス充電
- イヤホン本体で12時間再生
- 充電ケースで5回充電可能(計60時間再生)
- IPX5防水規格対応
- 重さ58g(イヤホン+充電ケース) ※イヤホン片耳は重さ5g
- 対応コーデック:SBC / AAC
補足
ノイズキャンセル機能は、ANKER独自技術のウルトラノイズキャンセル2.0が採用されているとのことです。周囲の騒音レベルに応じてキャンセルの強さを自動調整してくれるのがウリのようです。
Google Fast Pairは、Android端末とのBluetooth接続を高速化する技術です。Android端末は昔から対応している機種が大半なので、Androidユーザは御存知の方も多いと思います。
サイズは、私が測ったところ縦5cm、横5.5cm、高さ3cm程でした。だいぶ適当なのでご参考まで。
使ってみた感想
サイズ感
第一印象は、とにかく「小さい!」です。そしてとても軽いです。
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私の手はあまり大きくないですが、それでも掌に収まるサイズです。重さも58gなので、持ち歩いても重さを感じることはありません。厚さ(高さ)も3cm程度なので、基本どんなポケットにも入り、持ち運びが楽です。
ただ、小さい分、以前使っていたLife P2と比べると、少しだけイヤホンをケースに戻しづらいです。座っている時は気になりませんが、立っている時とか、電車の中のように足元が不安定な場所だと戻しにくいと感じます。1度、通勤電車内で落としてしまったことがありますので、ケースに戻す際は少しだけ注意したほうが良いかもしれません。
とはいえ、個人的にはサイズ感は満足です。持ち運びが楽というメリットのほうが大きいです。
Soundcoreアプリ
基本的にはSoundcoreの専用アプリをスマホに入れて、設定等を行うことになります。
アプリからは、マルチポイント接続の設定、サウンドエフェクト(イコライザー)、ノイズキャンセルの設定や、イヤホンのタップ操作の機能割当等が可能です。
個人的にはイヤホンのタップ操作がカスタマイズできるのが良きです。左右のイヤホンごとに設定が可能で、「1回~3回タップ」、「長押し」それぞれに機能を割り当てられます。1回タップは「音量アップ」、「音量ダウン」、「次へ」、「戻る」、「再生/一時停止」が設定可能です。1回タップ以外の操作については、これに加えてノイズキャンセルのモード切替や、音声アシスタントの設定ができます。
サウンドエフェクトは「アコースティック」、「ベースブースター」、「ダンス」、「ポッドキャスト」等、非常に多くの種類があります。自分好みにカスタムする機能もついています。ただ、私はずっと「デフォルト」で使っています。
ちなみに、アプリを入れずに接続することも可能です。しかし、アプリで設定が必要な機能も多いため、インストールして利用することをお勧めします。
なお、私のスマホはPixel7(Android15)です。iPhoneやAndroidの別バージョンだと、多少異なる可能性があります。
参考:ダウンロード
マルチポイント接続
上記のアプリから、マルチポイント接続の設定を行うことができます。最大2台の機器を同時につなげることが可能です。
2台接続可能なので、「会社のPCと自宅のPCの2台で使えるな~」と思っていたのですが、ここで1つ盲点がありました。
マルチポイント接続をはアプリから設定を行います。そのため、まずはスマートフォンを接続する必要があります。スマホと接続を切るとアプリが使えなくなるため、スマホは接続させっぱなしにしておく必要があります。そのため、マルチポイント接続は「スマートフォン+別の機器1台」が基本的な使い方になります。
考えれば当たり前だったかもしれませんが、、、、
なので、自宅PCと会社PCは、アプリで切り替えて使っています。
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上の写真は、「スマホ」と「自宅PC」が繋がっている状態です。「会社PC」に繋げたい場合は、この画面で「自宅PC」をオフにして「会社PC」をオンにする必要があります。
切り替えにかかる時間はあまり気にならないのですが、切り替えの画面に辿り着くまでの操作が多く、少し不満です。この点は後述します。
音質
定価7,990円なので、高音質に期待する価格帯ではありません。Life P2と比べて特段良くなったとは感じませんが、特にペラペラで安っぽい音とも感じません。音質にこだわりがある方でもない限り、不満はないと思います。
ただ、私は音質に関しては完全な素人で、良し悪しの判断もうまく出来ません。気になる方は、お手数ですが別のサイトで確認をお願いいたします。
音のラグ(遅延)
音のラグは多少ありますが、映画のような動画であれば全く気になりません。ただし、楽器演奏などを見ていると、やはり多少の音の遅れが出ていることが体感できます。ギターのチュートリアル等を映像で見たい人には、ちょっとマイナスかもしれません。
そもそも対応コーデックは「SBC/AAC」なので、いわゆる低遅延対応の規格ではないと思われます。
コーデック別のラグ(秒数)は、Bluetoothのコーデックが参考になると思います。
ラグは接続するデバイスによっても、差が出る部分だと思います。ご参考までにお願いいたします。
電池持ち
イヤホン本体の再生時間はスペック上12時間です。確かに、Life P2と比べると格段に持ちます。一度10時~18時くらいまで着けっぱなしなこともありましたが、電池は切れませんでした。
ぶっちゃけ電池が切れるまで使ったことはありません。日常的に12時間もイヤホンを着けっぱなしされる方は稀(いたら結構心配です)かと思うので、正直オーバースペックだと感じますが、切れてしまうよりは良いでしょう。
充電ケースについては、スペック上はイヤホン5回分の充電が可能です。Soundcore製品だと、価格帯を問わず3~5回の充電のものが多いようなので、充電回数は多いほうだと思います。
こちらも切れるまで使ったことはありません。私の使い方では、3日ほど使うと残バッテリが半分を切るので、充電しています。
イヤホン本体もケースも、アプリから電池の残量の目安の確認ができるので、結構便利です。
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ノイズキャンセル機能
ノイズキャンセルのモードは、「ノイズキャンセリング」、「標準」、「外音取り込みモード」の3種類あります。
ノイズキャンセリング・モード
「ノイズキャンセリング」では、さらにノイズキャンセリングを「自動」、「手動」、「シーンから選択」を選ぶことができます。
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私がノイズキャンセルが必要な場面は電車の中だけなので、とりあえず「手動」でレベルを最大にして利用しています。電車の中、人ごみの中等、シーンに応じて調整すればより効果的に使えるのかもしれません。
体感的には、結構ノイズキャンセルは聞いている感じがします。さすがに電車の中ではアナウンスやガタン・ゴトンと振動音も聞こえますが、音量を少し上げればPodCastの音声とかは問題なく聞き取ることができます。家の中だと、インターホンや家族の呼びかけは聞き洩らすこともありそうです。ただ、完全な無音とまではさすがになりません。
標準、外音取り込みモード
この2つのモードは、私にはそこまで違いが体感できません。「外音取り込み」のほうが、より外の音が入ってくるかな?という感じです。
とはいえ、有線のイヤホンよりは音が入ってこない印象です。そのため、「外音取り込みモードだから外を歩いても安心!」とは思わないほうが良いと思います。交通量や人が多い場所では、不要なトラブルを避けるためにも外すことをお勧めします。
スタンド(!?)機能
なんと、充電ケースにスタンドが格納されています。写真では見えませんが、PHONE STANDと印字されているので、ちゃんとスマホのスタンドとして作られています。
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手持ちのPixel7もちゃんと乗りましたよ。
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ケースもコンパクトな分、厚いケースの場合は外す必要があるかもしれません。
私はスマホで動画を観ることはほとんどないため、あまり使うことはありません。でも、会社の昼休みにスマホをデスク上の置物に立てかけて動画を見ている人を結構みかけるので、案外便利な機能なのかもしれませんね!
店頭で見た時は思わず笑ってしまいましたが、こういう遊び心は結構好きです。
良い点
約8000円で、良い電池持ち、(2台だけですが)マルチポイント接続対応、ワイヤレス充電、コンパクトなサイズ、ノイズキャンセル切り替え、と機能は盛りだくさんです。コスト・パフォーマンスはとても良いと思います。
音質や音の遅延に強いこだわりがない方にはお勧めできます。一通りの機能も揃っているので、はじめて使う方にも良いかと思います。
個人的には、サイズ感とマルチポイントがお気に入りです。
今までワイヤレス・イヤホンをスマホに繋げることはほとんどありませんでした。P40iにしてから、マルチポイント接続でスマホは常に繋がっている状態なのと、コンパクトで持ち運びが楽なので、スマホでも音楽やラジオを聴いたりするようになりました。現在PodCastにハマっています。今では他の多くの方のように、電車の中でもイヤホンをしています。
後、外でノイズキャンセルを効かすと、車の音とかも聞こえなくて怖いので、オンオフが切り替えられるのも嬉しいです。イヤホンの操作だけで切り替えられるので便利です。
悪い点
個人的に少し残念だった点を紹介します。イヤホン本体ではなく、アプリに関するものも含みます。今後のアップデートで対応できるものは、ぜひ改善を期待したいです。
ウィジェットの反応が悪い・種類が少ない
※ 私のスマホ(Pixel7:Android15)でしか確認できていません。iPhoneや別の機種だと再現しない可能性もあります。
アプリのウィジェットをホーム画面に配置することが可能です。バッテリ残量の確認や、ノイズキャンセリングのモード等の切り替えを行うことができます。
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個人的には他のアプリでもウィジェットを良く使うので、こういう機能は嬉しいです。しかし、残念ながら反応があまり良くありません。連打をすると反応することもありますが、、、タップの判定が厳しいのか、単に切り替えに時間がかかっているだけなのか、原因はよく分かりません
アプリを一度立ち上げるとちゃんと反応しますが、それだとウィジェットの意味がほとんどありません。
後、「ノイズキャンセリング」のモード切り替えは、イヤホン側の操作だけでできます。なので、バッテリ残量の確認くらいでしか使えません。
もう少しウィジェットの種類も増えてくれるとより便利だと思います。個人的には、マルチポイント接続の切り替えがウィジェットからできれば最高です。
マルチポイント接続までの操作が長い
上述のとおり、私は会社のPCと自宅のPCのマルチポイント接続をアプリで切り替える必要があります。しかし、切り替えのための操作の手数がとても多いです。
切り替えには、「1.利用している製品⇒2.歯車マーク⇒3.マルチポイント接続⇒4.切り替える機器を選択」と4ステップ踏む必要があります。
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これはちょっと操作が多く面倒ですね。。。私の場合切り替えは多くて1日2回ですが、頻繁に切り替える方は正直キツイと思います。ウィジェットで切り替えができればベストですが、それが出来ないにしても、もう少しアプリで簡単にできるようにしてほしいです。
とはいえ、切り替えの楽さだけであれば、もっと簡単なやり方があるのかもしれません。もしご存知の方いたら教えてください(´Д`)。
防水機能
スペック上はIPX5対応です。防塵機能はないですが、防水のほうは「内径6.3mmの注水ノズルを使用し、約3mの距離から12.5L/分の水を最低3分間注水する条件であらゆる方向から噴流を当てても機器の機能が動作する」とされています。
一度、少し水のたまった洗面台にイヤホンを落としてしまいました。完全に水没した訳でもなく、すぐ拾い上げたのですが、音が聞こえなくなってしまいました。1日経ったら乾燥したのか元通りに治りましたが、、、今回の件がIPX5の保証範囲なのか検証しようがありませんが、個人的には大したことないと思っていたので、少しショックでした。
防水機能は、気持ち程度と捉えておいたほうが良いと思います。お風呂に入りながら使うのは辞めておいた方が良いでしょう。
IPX5の概要はSHARPの&Aを参考になりました。
マイクの反応?
リモート会議や電話でマイクを使っていますが、問題なく使えています。聞こえにくいと言われることも、(ほぼ)ありません。唯一、横になっていると聞こえにくいと言われてしまいます。これはマイクの物理的な位置が関係しているのかもしれません。
ベッドで横になりながら長電話やリモート会議をする方は不便かもしれません。私が言えることは、リモート会議は横になってやらないほうが良いです。
イヤホンの操作感
イヤホンは、写真の赤枠部分をタップし、操作することが可能です。
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以前使っていたLife P2は、この部分は物理ボタンになっていましたが、P40iは物理的なボタンではありません。おそらくセンサーがついていて反応しているのだと思いますが、押している感覚がなく(一応、「ピッピッ」と音で反応してくれます)、慣れるのに時間がかかりました。後、圧をかけなくても触れるだけで反応するので、誤操作することも結構あります。
iPhone SEのホームボタンも物理ボタンではありませんが、ちゃんと振動してボタンのような感触がありますよね。そこまでは求めませんが、もう少し物理ボタンに近い使い勝手になると良いなと感じます。少なくとも誤操作を減らせる仕組みはほしいです。
最後に
P40iの基本的なスペックと、私の感想とメリデメに感じたことを共有しました。
本当にコスパが良く、個人的には2024年に購入したものの中で、買って良かったもの上位に入ります。はじめてワイヤレス・イヤホンの購入を検討されている方や、お手頃な製品を探している方は、検討してみてください。参考になれば幸いです。